少子化対策がなかなか進まず、日本の人口減少が止まらない現状があります。2023年の出生数は過去最低を記録し、政府の統計によると年間80万人を下回る見通しとなっています。その背景にはさまざまな要因がありますが、晩婚化や未婚化は大きな理由のひとつと考えられます。
妊活に取り組む方や、子育てをする親御さんがいます。しかし、そうした方々の年齢層は年々高くなり、40代や50代で子育てをすることも珍しくなくなってきました。子どもを産み、育てるには体力が必要です。そのため、高齢での子育てに苦労される方も増えています。
晩婚の方は、仕事や日々の生活に追われる中で、子育てに十分な時間と体力を確保することが難しくなりがちです。加えて、経済的な負担も大きく、子どもに必要な環境を整えるには相応の資金が求められます。このような状況は、シングルマザーや経済的に余裕のない方々にも共通しており、子育ての負担をより一層重くしています。

では、国や自治体の支援に頼れるかといえば、十分なサポートがあるとは言えません。これでは、現役世代が安心して親になることも、子どもを育てることも難しいのは当然で、今後さらに深刻な状況になることが懸念されます。
「子どもは宝物」という言葉があるように、本来、子どもは社会全体で大切に育てていくものです。しかし、現代は核家族化が進み、祖父母に頼れる家庭は少なくなっています。また、地域のつながりも希薄になり、近所の方に助けを求めるのも難しい状況です。
本来ならば、国が子育てを支える仕組みを整えるべきですが、現状はまだ十分とは言えません。データが整っていないため、具体的にどのような支援が必要なのかも明確になっていないのです。だからこそ、私たちはまず現状をしっかりと把握し、問題提起をしていきたいと考えています。
例えば、ベビーシッターのような子育てのアウトソーシングをもっと積極的に活用することも、少子化対策の一つになるはずです。実際、欧米諸国ではベビーシッターやナーサリーサービスの利用が一般的で、共働き世帯の子育て負担を大幅に軽減しているというデータがあります。また、不妊治療や養子縁組も、より多くの方が安心して選択できるような環境づくりが求められています。
しかし、これらの情報はまだ十分に普及しておらず、「誰もが簡単にアクセスできる」という状況にはなっていません。だからこそ、私たちはこの『CODAKARA』を通じて、子育てに関する悩みを抱える方々の力になれたらと願っています。少しでもお役に立てれば、とても嬉しく思います。